女性活躍推進のための中小企業の行動計画策定をサポート

女性活躍推進法の改正(2022年4月1日施行)により、一般事業主行動計画の策定・届出義務等の対象が、常時雇用する労働者101人以上の事業主に拡大されます。
愛知県内の中小企業の皆様が、行動計画を策定する際に、役立つ情報を掲載しています。

女性活躍推進法に基づく行動計画の概要

女性活躍推進法制定の背景

我が国は、働く女性の力が十分に発揮できているとは言えない状況にあります。 一方、急速な人口減少局面を迎え、ニーズの多様化やグローバル化などの変化に対応していくためには、人材の多様性が不可欠であり、新たな価値の創造、リスク管理への適応といった観点からも、早急な女性の活躍推進が求められています。
こうした状況を踏まえ、男女共同参画社会基本法の基本理念に則り、女性が個性と能力を職業生活において十分に発揮できる社会の実現を図るため、2015年9月に女性活躍推進法が公布され、2019年6月に一部改正されました。

行動計画の概念

女性活躍推進法に基づき、国・地方公共団体、101人以上の企業等は、以下の取組を実施しなければなりません。
※ 常時雇用する労働者101人以上300人以下の企業等は、2022年3月までは努力義務

❶自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析


❷その課題を解決するのにふさわしい数値目標と取組を盛り込んだ行動計画の策定・届出・周知・公表

[ 行動計画への記載内容 ]

① 計画期間
② 数値目標
③ 取組内容
④ 取組の実施時期


❸自社の女性の活躍に関する情報の公表

会議のイメージ

届出先等

都道府県労働局
(愛知県内の事業所は愛知労働局へ届出)
愛知労働局はこちら

各種様式
(厚生労働省Webページ「女性活躍推進法特集ページ」からダウンロードできます。)
女性活躍推進法特集ページはこちら

専門家派遣による行動計画策定支援

愛知県では、県内企業の女性の活躍に向けた取組を促すため、専門家派遣による中小企業の行動計画策定支援を行いました。

策定支援企業の
一般事業主行動計画

2020年度に行動計画策定支援を受けた企業の行動計画


2021年度に行動計画策定支援を受けた企業の行動計画

支援企業の“声”

2020年度・2021年度に行動計画策定支援を受けた企業計40社の“声”を掲載します。

一般事業主行動計画を策定することで、どのような効果がありましたか?

  • 女性の活躍が会社にとってプラスになることが目に見えて分かった
  • 経営者層の意識が高まった
  • 社員の士気が高まった
  • 今までになかった制度を取り入れることが目標となった
  • 自社の女性活躍に関する課題が明確となり、具体的な目標を立て、改善に取り組むきっかけになった
  • 今後女性社員を積極的に採用する上で何が必要か、どんな準備をすればよいかを具体化することができた
  • 育児に関する制度を手厚くすることで、離職者の減少や女性社員のモチベーション向上につながることについて役員の理解が得られた
  • コロナ禍での働き方の変化が急務となり、柔軟な働き方への対応を見直す機会になった
  • 自社HPに一般事業主行動計画を掲載することで、求職者や投資家など社外にアピールできる

貴社では、どのような理由で女性の活躍推進に取り組みたいと考えていますか?(複数回答可)

企業の声2021_1

貴社では、今後、女性の活躍推進のためにどのような取組をしていきますか?(複数回答可)

企業の声2021_2

一般事業主行動計画策定のポイント

愛知県内の中小企業に、専門家派遣による行動計画策定支援を行うことで得られた「行動計画策定のポイント」及び「Q&A」を掲載します。

行動計画策定のポイント

●一般事業主行動計画の策定にあたっては、自社の女性活躍に関する「状況把握」を行い、「課題分析」の結果を踏まえ、「目標」と「取組」を定めていきます。

●まず、4つの「基礎項目(必ず把握すべき項目)」について、直近の事業年度の状況把握を行います。

【基礎項目(必ず把握すべき項目)】

①採用した労働者に占める女性労働者の割合
②男⼥の平均継続勤務年数の差異
③労働者の月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況
④管理職に占める女性労働者の割合

●さらに分析を深めるには、社内アンケートや社員への聞き取り、「選択項目(必要に応じて把握する項目)」の活用、年代別・部門別の問題点の洗い出し等を行いましょう。先行する他社の取組を調べることもヒントになります。
また、「あいち女性輝きカンパニー」認証制度のような、行政の女性活躍の認証取得に取り組むことで、社内の気運の醸成が図られ、企業のイメージアップ・PRへつながります。

あいち女性輝きカンパニー認証制度 >>> 詳しくはこちら

●様々な視点から課題分析を行い、今後実施すべき取組や目標を検討し、行動計画を策定しましょう。

【課題分析の視点、取組の例】

①「採用した労働者に占める女性労働者の割合」からの課題分析・取組について、詳しくはこちら
②「男女の平均継続勤務年数の差異」からの課題分析・取組について、詳しくはこちら
③「労働者の月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況」からの課題分析・取組について、詳しくはこちら
④「管理職に占める女性労働者の割合」からの課題分析・取組について、詳しくはこちら

Q&A

Q:常時雇用する労働者の数が101人以上300人以下の事業主は、いつまでに行動計画の策定等を行わなければならないのでしょうか?

A:これまでは努力義務でしたが、女性活躍推進法の改正により、2022年4月1日までに、①~④の取組を行わなければならなくなりました。

①自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析
②1つ以上の数値目標を定めた⾏動計画の策定、社内周知、外部への公表
③行動計画を策定した旨の都道府県労働局への届出
④女性の活躍に関する1項目以上の情報公表


Q:「常時雇用する労働者」の定義は?

A:「常時雇用する労働者」とは、雇用契約の形態を問わず、「期間の定めなく雇用されている者」、「一定の期間を定めて雇用されている者であって、過去1年以上の期間について引き続き雇用されている者又は、雇入れの時から1年以上引き続き雇用されると見込まれる者」を指します。


Q:一般事業主行動計画の策定等は、どのような流れで進めればよいのでしょうか?

A:以下の流れで行うと良いでしょう。

ステップ1…自社の現状や従業員のニーズを把握し、課題分析を行います

ステップ2…ステップ1を踏まえて行動計画を策定し、労働者へ周知、外部へ公表します

ステップ3…愛知労働局雇用環境・均等部指導課へ、行動計画を策定した旨を届け出ます

ステップ4…行動計画に定めた取組を実施し、定期的に実施状況の点検・評価をしましょう


Q:一般事業主行動計画策定届等の様式はどこから入手できますか?

A:厚生労働省の「女性活躍推進法特集ページ」から、ダウンロードができます。また、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」では様々な企業の行動計画や取組内容が閲覧できるため参考になります。


Q:女性正社員のみを対象とした取組を行えばよいのでしょうか。

A:女性活躍推進法は、すべての女性の職業生活における活躍推進をはかる内容となっており、女性正社員のみが対象ではなく、非正規雇用の女性や男女を通じた働き方の改革なども含まれます。状況把握の結果、男性を含めた働き方(長時間労働など)や非正社員について課題があった場合には、女性正社員のみならず、男性も含めた働き方の改革や、非正社員に対する取組を盛り込むことを検討してください。


Q:女性だけを優遇するような制度を設けてもよいのでしょうか?

A:男女雇用機会均等法では、性別を理由として差別的取扱いをすることを原則禁止していますが、法第8条において、男女労働者の間の事実上の格差を解消する目的で行う「女性のみを対象にした取組」や「女性を有利に取り扱う取組」については法に違反しない旨が明記されています。
なお、2015年11月30日に男女雇用機会均等法に基づく指針が改正され、総合職・一般職などの「雇用管理区分でみて、労働者に占める女性の割合が4割を下回っている場合」に加え、「それぞれの役職でみて、その役職の労働者に占める女性の割合が4割を下回っている場合」も、特例として女性を有利に取り扱うことが認められるようになりました。


Q:状況把握の結果、すでに女性が十分活躍している事業主でも行動計画を策定する必要があるのでしょうか。

A:女性活躍推進法の改正により、常時雇用する労働者の数が101人以上の事業主におかれては、例外なく策定等が義務付けられます。実情に応じて、現状よりも一歩進める取組や、現在の高い水準を維持していくための取組などを盛り込むことを検討してください。


Q:グループ会社として一体の一般事業主行動計画策定等を行っても良いのでしょうか?

A:原則、事業主毎の実施が求められていますが、採用から配置・育成、登用に至るまでをグループ全体で行っているような、グループ内で雇用管理が一体的になされている場合、「状況把握、課題分析」「行動計画策定届出・周知・公表」「情報公表」 については、グループ全体としての実施が可能です。なお、行動計画の届出は、事業主毎に行う必要があります。


Q:行動計画の計画期間は、どの程度なのでしょうか?

A:各事業主の実情に応じて、おおむね2年間から5年間に区切り、定めてください。また、定期的に行動計画の進捗を検証しながら、改定を行ってください。


Q:「管理職」の定義は?

A:「管理職」とは、「課長級」と「課長級より上位の役職(役員を除く)」にある労働者の合計をいいます。なお、「課長級」とは、以下のいずれかに該当する者です。

・事業所で通常「課長」と呼ばれている者であって、2係以上の組織からなり、若しくは、その構成員が10人以上(課長含む)の長

・同一事業所において、課長の他に、呼称、構成員に関係なく、その職務の内容及び責任の程度が「課長級」に相当する者(ただし、一番下の職階ではないこと)


Q:「数値を用いた定量的な目標」を定めなければならないのでしょうか?

A:法改正により、301人以上の事業主は、2つの区分(「女性労働者に対する職業生活に関する機会の提供」「職業生活と家庭生活との両立に資する雇用環境の整備」)毎に1項目以上(計2項目以上)、101人以上300人以下の事業主は、1つ以上の数値目標を定める必要があります。


Q:「数値を用いた定量的な目標」はどのようなものなのでしょうか?

A:「数値を用いた定量的な目標」とは、「実数」「割合」「倍数」等の数値を用いるものであれば良いこととなっています。なお、行動計画に数値目標を記載するにあたっては、現状値の記載は必ずしも必要ではありません。


Q:行動計画に定めた目標を達成できなかった場合、罰則等はあるのでしょうか?

A:罰則は規定されていません。目標未達成の場合は、その原因等を検証し、新たな取組等を行ってください。


Q:行動計画の策定等を行わなかった場合、罰則はあるのでしょうか?

A:都道府県労働局が指導等を行い、当該指導に応じない場合は企業名が公表されることがあります。また、法に対応している企業の情報は、厚生労働省の「女性の活躍推進企業データベース」で調べられます。行動計画の策定等を実施していないと、女性の活躍に消極的な企業というイメージを持たれ、採用等に影響が出る可能性もあります。


Q:行動計画の公表と女性の活躍に関する情報公表は同じではないのでしょうか。

A:「女性の活躍に関する情報公表」とは、女性の職業選択に資するよう、自社の女性の活躍に関する状況について公表いただくものです。行動計画そのものを公表する「行動計画の公表」とは、別の取組です。


Q:情報公表する際には、「行動計画策定の際に状況把握・課題分析した項目から選択することが基本」と示されていますが、必ず、状況把握・課題分析した項目から公表しないといけないのでしょうか?

A:情報公表については、省令で規定されている項目(※)のうち、事業主が適切と選択したものを公表することとされており、状況把握・課題分析した項目以外の項目でも、適切に情報公表されていれば、法律上違反とはなりません。

(※)採用した労働者に占める⼥性労働者の割合、男⼥別の採用における競争倍率、労働者に占める⼥性労働者の割合、係⻑級にある者に占める⼥性労働者の割合、管理職に占める⼥性労働者の割合、役員に占める⼥性の割合、男⼥別の職種又は雇用形態の転換実績、男⼥別の再雇用又は中途採用の実績、男⼥の平均継続勤務年数の差異、10事業年度前及びその前後の事業年度に採用された労働者の男⼥別の継続雇用割合、男⼥別の育児休業取得率、労働者の一⽉当たりの平均残業時間、労働者の一⽉当たりの平均残業時間


Q:公表する情報は、どの時点の数値を用いるのでしょうか?

A:その時点に得られる最新の数値(特段の事情のない限り、古くとも公表時点の前々年度の数値)であることが求められます。また、公表した数値はおおむね年1回以上更新してください。


Q:次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画は策定していますが、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画も策定する必要がありますか?

A:根拠法が異なりますので、それぞれ策定する必要があります。なお、両法に定める要件をいずれも満たし、かつその計画期間を同⼀とする場合は、両法に基づく行動計画を一体的に策定、届出することができます。

あいち女性の活躍促進行動計画策定支援ガイドブック

●愛知県では、中小企業の行動計画策定を支援するため、ガイドブックを作成しました。
ぜひ、ご活用ください。

あいち女性の活躍促進行動計画策定支援ガイドブック

PR動画 : 女性活躍企業を応援するための制度のご紹介

愛知県では、「女性が元気に働き続けられる愛知」実現のため、「あいち女性の活躍促進プロジェクト」として、女性の活躍に取り組む企業を応援する施策を行っています。女性の活躍に取り組んでいることを社内外にアピールできる、愛知県の制度をご紹介します。