【課題分析の視点、取組の例】

①「採用した労働者に占める女性労働者の割合」からの課題分析・取組

課題分析の視点例 取組例
▪採用した労働者に占める⼥性労働者の割合が低い雇用管理区分がないか(特に総合職等の基幹的職種)。 ▪採用選考基準や、その運用の⾒直し
▪(「採用した労働者に占める⼥性労働者の割合」が低い場合)
応募者の男女比率と比べ、採用段階で女性を絞り込んでいないか(「男⼥別の採用における競争倍率」が⼥性の方が高くなっていないか)。
▪面接官への⼥性の参画による採用選考における(無意識の)性別のバイアスの排除
▪(「男⼥別の採用における競争倍率」が男⼥同等であるのに、採用した労働者に占める⼥性労働者の割合が低い場合)
募集方法に課題はないか。
▪女性が活躍できる職場であることについての求職者に向けた積極的広報(特に技術系の採用における理系⼥子学⽣に対する重点的広報/各種認定や表彰の取得による女性が活躍できる職場であることのアピール等)
▪(過去の採用結果の蓄積等により)労働者に占める⼥性労働者の割合が低くなっている雇用管理区分がないか(特に総合職等の基幹的職種)。 ▪採用時の雇用管理区分にとらわれない活躍に向けたコース別雇用管理の⾒直し(コース区分の廃止・再編等)
▪より基幹的な職種(総合職等)において⼥性比率が低く、より補助的な職種(一般職・パート等)において⼥性比率が高くなっていないか。 ▪一般職等の職務範囲の拡大・昇進の上限の見直し・処遇改善
▪その場合には、採用時の雇用管理区分にとらわれずに、意欲と能力ある⼥性が活躍できるような方策を検討すべきではないか(職種又は雇用形態の転換制度の積極的な運用等)。 ▪一般職や非正社員に対する個人面談等による職種又は雇用形態の転換試験・昇格試験等の受験勧奨/研修等を通じた意識改革・能力開発支援
▪一般職等から総合職等への転換制度の積極的な運用/非正社員から正社員への転換制度の積極的運用
▪非正社員と正社員の⼈事評価基準の共通化
▪中堅以上の年齢層において、⼥性労働者が少なくなっていないか。 ▪育児・介護・配偶者の転勤等を理由とする退職者に対する再雇用の実施
▪中途採用の積極的実施と新卒採用と同等の育成・登用の実施

②「男女の平均継続勤務年数の差異」からの課題分析・取組

課題分析の視点例 取組例
▪出産・子育てを機に(あるいはそれ以前に)、⼥性労働者が退職する傾向にないか。 ▪定期的な労働者の意識調査(職場風⼟・ハラスメント等に関するもの)の実施と改善策の実行
▪⻑時間労働ゆえに仕事と家庭の両⽴が困難になっていないか。【→ ③へ】 ▪時間制約等を抱える多様な⼈材を活かすことの意義に関する役員・管理職研修
▪男⼥がともに両⽴支援制度を利用できる状況にあるか。 ▪職場と家庭の両方において男⼥がともに貢献できる職場風⼟づくりに向けた意識啓発
▪出産・子育て等をしながら働き続けることを支援する職場風土であるか。
職場と家庭の両方において男⼥がともに貢献できる職場風土となっているか。
▪上司を通じた男性労働者の働き方の見直しなど育児参画の促進
▪利用可能な両立支援制度に関する労働者・管理職への周知徹底(ガイドブックの作成・配布等)
▪様々なハラスメントがないか。また、ハラスメントの要因ともなりうる固定的な性別役割分担意識がないか。 ▪様々なハラスメントが起こらないようにするための管理職への研修等による周知徹底
▪⼥性労働者が、男性労働者と同様に、仕事にやりがいを持てるような公正な配置(業務配分・権限付与を含む)になっているか。 ▪定期的な労働者の意識調査(仕事のやりがい等に関するもの)の実施と改善策の実行《再掲》
▪出産・子育て期に⼊る以前に、⼥性労働者が、仕事と家庭を両立しながらキャリア形成を重ねるイメージを持つことができているか。 ▪若⼿の労働者を対象とした仕事と家庭の両⽴を前提としたキャリアイメージ形成のための研修・説明会等の実施
▪子育て中の労働者が、時間制約を有するがゆえに、他の労働者と同様のやりがいのある職務を担うことが困難になっていないか。 ▪仕事と家庭の両⽴やキャリア形成に関する不安の解消に向けた出産前後の個別相談支援/育児休業から復職した労働者に対するメンター制度/育児・介護等の時間制約を有する労働者同士のネットワーク化による具体的ノウハウ等の共有
▪育児休業からの復職者を部下に持つ上司に対する適切なマネジメント・育成等に関する研修等
▪属⼈的な業務体制の⾒直し・複数担当制や、労働者の「多能工化」による業務のカバー体制の構築
▪交替制勤務において時間制約のあるスタッフを活かすシフトの組み方の好事例の共有/交替制勤務を支える保育基盤整備(事業所内託児施設やベビーシッタールーム等)
▪短時間勤務制度の柔軟な運用(本⼈の希望に基づく一定上限内でのフレキシブルなフルタイム勤務の実施)
▪柔軟な働き方ができる職場となっているか。 ▪フレックスタイム制・在宅勤務・テレワーク等による柔軟な働き方の実現
▪本⼈あるいは配偶者の転居を伴う転勤や、親の介護等を機に、⼥性労働者が退職する傾向にないか。 ▪転居を伴う転勤に対する本⼈同意の徹底/育児・介護等の一定期間内における転居を伴う転勤の中止
▪配偶者の転勤先・親の介護先への異動/同行休職

③「労働者の月ごとの平均残業時間数等の労働時間の状況」からの課題分析・取組

課題分析の視点例 取組例
▪長時間労働ゆえに仕事と家庭の両⽴が困難となっていないか。
▪長時間労働が、個々の職場だけでなく、組織全体の問題として対応されているか。
▪組織のトップからの⻑時間労働是正に関する強いメッセージの発信
▪組織全体・部署ごとの数値目標の設定と徹底的なフォローアップ
▪組織のトップの会議での部署ごとの残業時間数等の公開・評価の実施
▪サービス残業化させないための無記名アンケートや無作為ヒアリング等の徹底したチェック
▪残業が一定時間数を超える場合の本⼈と上司に対する通知・指導等
▪⻑時間労働の背景として、⻑時間労働自体が努力の証として評価されたり、時間当たりの⽣産性よりも、期間当たりのアウトプットの量によって評価されたりするような職場風土・評価制度になっていないか。 ▪時間当たりの労働生産性を重視した⼈事評価
▪管理職の⼈事評価における長時間労働是正・生産性向上に関する評価
▪管理職の⻑時間労働是正に向けたマネジメントに対する360度評価(部下からの評価)
▪帰りやすい職場風⼟等に向けた管理職自身の勤務時間管理の徹底
▪一部の雇用管理区分(例:総合職等)において、特に⻑時間労働になっていないか。
▪特定の部署・特定の担当者・特定の時期に、特に長時間労働となっていないか。
▪必要な時に、休みが取れる職場になっているか。
▪部署横断的な⼈員配置の見直しを行いうる職位の高い責任者の指名と不断の人員配置の見直し
▪属人的な業務体制の見直し・複数担当制や、労働者の「多能工化」による業務のカバー体制の構築《再掲》
▪個⼈単位で業務の繁閑がある場合でも、チーム全体で勤務時間内に業務を終了させるため、労働者間の助け合いの好事例発表・評価等による互いに助け合う職場風土の醸成
▪生産性の高い働き方の実現に向け、業務の優先順位や、業務プロセス等の見直しに対して、管理職等のマネジメントが的確になされているか。 ▪管理職の長時間労働是正に向けたマネジメント力の強化のための研修
▪チーム内の業務状況の情報共有/上司による業務の優先順位付けや業務分担の⾒直し等のマネジメントの徹底
▪業務プロセス等の分析・削減と定期的検証
▪生産性の高い労働者の具体的業務手法の共有
▪顧客企業に即応を求められることが、長時間労働の要因となっていないか。 ▪組織トップによる顧客企業に対するワーク・ライフ・バランスに関する理解醸成

④「管理職に占める女性労働者の割合」からの課題分析・取組

課題分析の視点例 取組例
▪若手のうちの男⼥平等な配置(業務配分・権限付与を含む)と育成がなされているか。 ▪従来、男性労働者中心であった職場への女性労働者の配置拡大と、それによる多様な職務経験の付与
▪女性労働者の積極的・公正な育成・評価に向けた上司へのヒアリング
▪女性労働者が、出産・子育てに一定の時間制約を抱えやすいことを前提とした、計画的な育成が行われているか。 ▪労働者一人一人のキャリアプランを本人と上司で作成するなど中長期の視点で育成を検討
▪重要だが家庭と両立しづらい職務経験(海外勤務等)の出産・子育て期以前の積極的な付与
▪女性労働者が、出産・子育てをしながらキャリア形成していくイメージ・意欲を持つことができているか。 ▪若手に対する多様なロールモデル・多様なキャリアパス事例の紹介/ロールモデルとなる女性管理職と女性労働者との交流機会の設定等によるマッチング
▪職階等に応じた女性同士の交流機会の設定等によるネットワーク形成支援
▪管理職層の女性労働者が育成されていない場合におけるロールモデルとしての⼥性管理職の育成や中途採用
▪管理職が長時間労働であり、女性労働者にとって、仕事と家庭の両立がしづらく昇進希望を持ちづらいような状況となっていないか。 ▪帰りやすい職場風土等に向けた管理職自身の勤務時間管理の徹底《再掲》
▪育児休業や子育て期間中の時間制約が、評価・登用において不利になっていないか。 ▪時間当たりの労働生産性を重視した⼈事評価による育児休業・短時間勤務等の利用に公平な評価の実施
▪性別にかかわりない公正な評価・登用が職階ごとに行われているか。 ▪女性労働者の積極的・公正な育成・評価に向けた上司へのヒアリング《再掲》
▪組織のトップ等による女性労働者の部門ごとの登用状況のモニタリング/個別育成計画の策定
▪(過去の育成に男⼥間格差があったために)同世代の男性労働者に比べ、女性労働者の育成が遅れがちになっていないか。
▪職種又は雇用形態の転換者・再雇用者・中途採用者が、新卒採用者と同様に登用の機会が与えられるよう、十分育成されているか。
▪周囲に同性(女性)の管理職が少ないために新任の女性管理職が自信を持ちづらい状況にないか。
▪意欲と能力のある女性労働者の積極的発掘と、選抜した人材の集中的な育成(研修への参加や、現管理職が定めるサクセッションプラン(後継者育成計画)の対象者に⼥性労働者を積極的に含め、現管理職からの集中的なOJTを行う等)
▪職種又は雇用形態の転換者・再雇用者・中途採用者に対する研修やメンタリング等によるサポートの実施
▪新任の管理職に対する役員等によるメンタリングの実施